チューダー・ジョーンズ:株を買う条件

ブラック・マンデーを予想したことで知られるヘッジ・ファンド業界のベテランPaul Tudor Jones氏がゴールドマン・サックスのインタビューを受けた。
インフレ・金利上昇を予想した上で、投資推奨を語っている。


現時点での結果論で言えば、マイナスの実質金利による壮大な実験は成功したかに見える:
米国は完全雇用であり、40年で最も強い経済状況にある。
多幸感が見られる。
しかし、これは持続可能ではなく、株式・信用のバブルなどとしてコストを払うことになる。

チューダー・ジョーンズ氏がインタビューで慎重な見方を示したとCNBCが伝えている。
非伝統的金融政策は政策を巻き戻した時にはじめて正しく評価できる。
今は政策の果実が現れたところ。
これまで表面化していなかった副作用が巻き戻し時にどのようにどれだけ現れるのか、それがまだ明らかでない。
その副作用は中央銀行のリフレ政策が実るとともに発現していくはずだ。
そして、そのインフレを引き起こす要因が最近また加わった。

「最近の減税・支出拡大は、将来振り返って後悔することになるだろう。
・・・この状況は1960年代終わりを彷彿とさせる。
当時は低金利、財政刺激策により経済は完全雇用が維持され、ベトナム戦争の戦費を賄った。
米国は1960年代終わりと同様インフレ昂進の段階にある。」


米長期金利(青)とCPI総合(赤)
米長期金利(青)とCPI総合(赤)

チューダー・ジョーンズ氏によれば、GDP比5%の財政赤字は不況時以外の平時では例がないという。
不況でもなく、戦時でもなく、なぜここまで景気を吹かすのかというのは多くの人が嘆くところだ。
《なぜ》の答が選挙と面子と利益誘導であることがわかっているだけに首を捻るのではなく嘆くことになる。

過去の記録的な低金利、将来のインフレ懸念は資産価格への信頼感を失わさせる。
チューダー・ジョーンズ氏は特に債券においてバブルが著しいと考えている。
「保守的に見た」年末の米国債利回り予想は、10年債3.75%、30年債4.5%と現状よりかなり高いところに置いている。

「金利がこれほどに低いと、現在の資産価格を信用できない。
今までそれがわからなかったのなら、絶対に債券には近づくべきでない。
債券はほぼすべての指標から見てこれまでで最も高い。
割高であり、買われすぎだ。」

では今、何に投資すればいいのか。
チューダー・ジョーンズ氏の推奨はかなり堅いものになっている。
インフレに負けない、資産価格下落を被らない点に重点が置かれている。

私はコモディティ、ハード・アセットと現金で持っておきたい。
いつ株を買うべきか?
財政赤字が5%でなく2%、実質短期金利がマイナスでなく100ベーシスになったらだ。


 - 投資, 海外経済 , , ,