レイ・ダリオ:今から1-2年後・・・

Bridgewater AssociatesのRay Dalio氏は、景気サイクルが終期に達し、中央銀行が正しい判断をするのが難しくなりつつあると解説した。
今から1-2年後、各国の刺激策により景気が過熱した時、中央銀行の手腕が試されると言う。


あなたはインフレについて心配しろと言うが、とても滑稽だ。
低すぎると言うのか、高すぎると言うのか。

ダリオ氏がBloombergに語った。
ダリオ氏にとって重要なのは2%インフレ目標ではない。
経済が今後もよくなるかどうかなのだ。
そうした点で、ダリオ氏はドラギECB総裁の業績を称賛している。

「マリオ・ドラギECB総裁は危機を乗り越えた点を祝福・賞賛されるべきだ。
・・・最悪の債務危機を脱し、『美しいデレバレッジ』を成し遂げた。
危機は去り、経済成長が改善する状況になった。
・・・もっと構造改革すべきだったのだろうが、構造改革はかなり進んでいる。
プラス成長、債務危機は過去ほどひどくなくなり、インフレの問題もない。」

ダリオ氏は、経済が回復したのだから、2%物価目標に苦戦していようが大きな問題ではないと言う。
現状並みの低インフレはさしたる問題ではないと考えているようだ。
リフレを最重要の経路と考えるのではなく、とくかく経済を悪化させないことが大切だと言う。

「持てる者と持たざる者の間の試練が政治的課題になっている。
これは世界中の試練だ。
経済の後退を招いてはいけない。
もしも経済が後退してしまえば、本当の問題、本当の試練に突き当たってしまう。」


インフレが2%だろうが、2.5%だろうが、それが「高すぎるか低すぎるか私にはわからない」と話す。
ダリオ氏にとってはインフレは大した優先順位にはない。
完璧ではないのだろうが、かなりいいので、特に心配していないと言う。

それより大切なのが経済だ。
景気サイクルの終期に入り、中央銀行が正しい判断を下しにくい局面に近づいていると話す。
ダリオ氏は、これまでが「サイクルの美しい部分」だったと指摘する。

「米国ではサイクルの終盤にあり、サイクルの中のゴルディロックスの部分にあった。
熱すぎず、冷たすぎず、経済は成長し、問題となるインフレもない。」

しかし、米国はこのゴルディロックスから脱しつつある。
今のところ目立った問題は起こっていないが、今後は不安要因が増すだろうと言う。

1年後には米国をはじめとしてさまざまな刺激策が実施される。
減税や流動性の・・・。
そうなると中央銀行が正しい仕事をするのが困難になるだろう。
今から1-2年後のことだろう。

減税・歳出増は米政府の借金を増やす。
FRBの量的引き締めは流動性を市場から回収し、代わりに米国債を増やす。
いずれも米国債の供給増加要因となる。
言うまでもなく金利上昇要因だ。

「私が言えるのは、イールド・カーブに織り込まれているより速く利上げしないように注意すべきということだ。
現在(今年の)利上げは3-4回分織り込まれている。
FRBがそのペースに合っているなら、特段問題にはならないだろう。」


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