ガンドラック:賃金上昇ならインフレ上昇は不可避

新債券王ことDoubleline CapitalのJeffrey Gundlach氏が、インフレと債券投資についてツイートしている。
他ユーザーからの質問にも答えており、その諦観ぶりと言い、あたかも新約聖書か孔子を読んでいるかのようだ。


S&P 500指数は200日移動平均線まで後退したが、シカゴVIX指数は『メルト・アップ』ナラティブの安値に戻れていない。
何が起こっているのか?
金利上昇だ。

もはや金利上昇は一時的な現象とは言えなくなった。
金利上昇局面に入ったことが市場のコンセンサスになったと言ってよいだろう。

インフレは上昇するのか

市場の関心は、金利が上がるかではなく、なぜ上がるかに移っている。

ムニューチン財務長官:「政策がインフレを起こすことなく賃金を上昇させる。」
ああ、もちろん。
私たちはBuffalo Art Museumを大きくすることなく拡大させる。

この美術館はニューヨーク州バッファローにあるAlbright-Knox Art Museum。
美術愛好家としても知られるガンドラック氏から多額の寄付を受け、Albright-Knox-Gundlach Art Museumとして拡大される予定だ。
しかし、同美術館は全米で6番目の古い歴史を持つ公共美術館であり、歴史を感じさせる趣の建物だ。
美術館のある公園を減らすことなく、景観を損なうことなく美術館を拡大させることに腐心している。


つまり、インフレなき賃金上昇など詭弁にすぎないと言っているのだ。

投資へのインプリケーション

インフレなき賃金上昇という奇跡が起こるなら、企業収益にはよくないことだ。
インフレをともない賃金が上昇するなら、債券利回りにはよくない。
ゆえにPERも。
うーむ・・・

賃金が上昇しても売価を上げられないなら、企業収益は圧迫されてしまう。
米国の場合、相対的にはコスト上昇を売価に転嫁しやすい環境にある。
だから、賃金が上昇する場合、インフレを予想する方が自然だ。

投資家の立場からすれば、インフレはマチマチに効いてくる。
債券は確定リターンの商品だからインフレに弱い。
では、株価はどうか。
一般的には、軽度なインフレは株価にマイナスでなく、重度ならマイナスになると言われるが、いかにも抽象的な言い草だ。
投資家はデジタルな線引きを求めている。

ガンドラック氏は、インフレ上昇期待によって債券の人気が落ちる可能性をツイートしている。
つまり、債券利回りが上がる。
これは、リスク資産の価格にはマイナスだ。

(次ページ: 禅問答は続く)


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