レイ・ダリオ:今はまだプレ・バブル

ハーバード大学で、ローレンス・サマーズ元財務長官がホスト、レイ・ダリオ氏がゲストという豪華な対談が行われた。
質疑の中で、ダリオ氏の口から景気サイクルにおける現在の位置についての言及があった。

「メディア報道であれ何であれ、いかなるポジションも容易に誤報されてしまう。
そういう話なら、わが社のポジションについてはコメントしない。」


ダリオ氏は、最近の欧州株ショートに関する質問に対してはコメントを避けたものの、米景気循環における現在の位置については丁寧に回答している。

「いつでも不況入りしうるとは考えていない。
まだバブルの段階にも達しておらず、プレ・バブルの段階にある。」

このところのダリオ氏はリスク・オフを進めているのではないかとの観測が流れていた。

こうした一連の流れが市場の不安を掻き立てていたが、昨日の対談ではまだプレ・バブル段階であると明言している。


これ(注:大統領選を指していると思われる)によりバブル段階に入る可能性があり、その後崩壊の段階を迎える。
今は(景気)サイクルの最終局面にあると推測しており、次の大統領選の前に不況入りする確率は比較的高いだろう。
たとえば70%ぐらいではないか。

これに鋭く突っ込んだのがサマーズ氏だ。

「まだバブル局面に入っていないのに、2年半のうちに70%の確率なのか。
バブルになり、バブルを経験し、崩壊するのか。」

と聞き返した。
ダリオ氏は「その通り」と断言している。
ばらつきがあるものの、金融市場が打撃を受ける前と後では14か月あるのが通例と話している。
この期間は次の大統領選前の2年半に収まってしまうわけだ。
浜町SCIが過去4回の景気後退期について調べたところでは、株価のピークは後退期入りの平均8.5か月前に来るとされている。
この数字もダリオ氏の14か月と擦り合っている。

ダリオ氏はこの不況入りを心配している。
次の不況が米社会に甚大な悪影響を及ぼしかねないと考えているからだ。

「言いたくはないが、不況が来るのを恐れている。
米国に2つの経済が存在するからだ。」

プレ・バブルがバブルに発展する可能性はどうやら高まっているらしい。


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