浜田宏一教授:マイナス金利は課税、やめた方がいい

内閣官房参与 浜田宏一イェール大学教授が、金融政策の最終目標は物価目標達成ではなく雇用であると話した。
一方、金融緩和の出口には心配はいらないのだという。

「物価目標が達成されていないことを私は重要視しない。
金融政策で完全雇用が達成されていることがより重要だ。」


浜田教授がエコノミストのインタビューで語っている。
自身も語るとおりリフレ派とは一線を画した考え方だ。
教授は今年4月、物価を「第1の経済目的ではなく、国民生活により重要な雇用と生産を高めるためのあくまで2次的な目標」と話していた。

異次元緩和とは一種の為替介入

そもそも浜田教授の意図は当初から金融緩和にあったとは考えにくい。
教授は大昔から非不胎化介入による円安誘導を提唱してきた人物だ。
そうした提案は国際社会ではルール違反とされ、実現を見なかった。
状況が変化したのはリーマン危機後、FRBが量的緩和を実施した時だ。
これが(震災と相まって)大幅な円高ドル安を招いたが、時の民主党政権は原則論を振りかざすだけで、単独介入さえ拒んだのである。


米経済が底を脱すると、売られたケンカはやり返すべきとの思いが日本で強くなる。
そこで起こったのが政権交代であり、異次元緩和であり、大幅な円高修正である。
2012-13年の円安とは、浜田教授が大昔から唱えていた非不胎化介入の化身なのである。

浜田教授が金融緩和にそれほど重きを置いていないのは言葉の端々に見て取れる。

「リスクオフで円高になると、金融政策だけでは手詰まり感が出る。
財政を使うと、景気刺激によって金利が上昇し、ゼロ金利の下では効果が少ない金融緩和策もまた効くようになる。」

こうした発言でも、為替の影響力の大きさ、流動性の罠における金融政策の効果低減を意識しているのが見て取れる。

マイナス金利は「課税」やめた方がいい

マイナス金利政策についての発言も注目だ。

マイナス金利政策は、資産を日銀に預ける金融機関への一種の『課税』なので・・・
どこかのタイミングでゼロにした方がいいと考える。

日銀がこれほど非伝統的金融政策に踏み込んだ今となっては、人々の考えは相当に収斂してきている。
強いて言えば、絶滅寸前の純正リフレ派が例外だろう。
彼らが(ジェダイのように)大義を有し、人々から支持されるとは到底思えない。
この先やれること、やるべきことにはそれほどの広がりはないだろう。

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