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【輪郭】リスク分散のキホンのキ

株式市場の好調が続いたせいか、最近個人投資家のリスク分散について話す機会が重なった。
金融機関に務める複数の方から、ご個人の投資について個人的アドバイスを求められるといった具合だ。(浜町SCI)


大手金融機関に務める金融マンの皆さんに筆者がアドバイスできることなどほとんどない。
しかし実は、金融マンとは意外に投資への知識が偏っているものなのだ。
筆者が業法に縛られる金融機関に勤務していた時もそうだった。
金融機関の役職員には投資に関して厳しいルールがあり、極めて強い制約が課されている。
投資への意欲をすべて押し流してしまうほど厳しい制約である。
結果(ルールを順守する)金融マンは(おそらく顧客よりも)投資の経験が乏しくなるのである。

そうした金融マンであっても指数連動の投資信託程度は持っているようだ。
しかも、ゼロ金利政策が続く中でこうしたリスク・テイクは決して小さな割合でもないようなのだ。
そこで、内密に誰かに相談したいという話になる。


リスク分散についての誤解

こうした相談の場合、銘柄・資産クラス等々については釈迦に説法となることが多いため、筆者はリスク分散のやり方についてチェックさせてもらうことにしている。
理由は2つだ:

  • リスク資産はさらに高値を追う可能性も下落に転じる可能性もあり、分散投資の意義が高まっている
  • 意外と分散投資の手法について誤解が多い

本稿では後者について説明したい。
何が問題かと言えば、どうやら多くの人が《投資額のシェアを固定する》ことで満足してしまっているということなのだ。
もちろん、それも一つの考えではあるが、ここでは異なる考え:《リスク量のシェアを固定する》やり方を紹介したい。
言い換えれば、個人と言えども半年-1年に1度ぐらいはMark to market(時価への洗い替え)をやるべきということ。
《いくら投資したか》ではなく《今いくらリスク・テイクしているか》を見るべき。
換言すれば《各資産の時価のシェアを固定する》やり方を検討すべきという話である。

あまりリスク分散について考えてこなかった人には参考になるかもしれない。
投資のベテランなら自明のことなのだが、復習してみようと思われるなら笑読いただきたい。

(次ページ: 勝つための分散手法)


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